Wall decoration a study circle.

特殊な施工法


どんす張り

どんす張りは、高級な装飾用織物のどんすを、紙で裏打ちすることなく布のまま壁に張る方法で、織物の風合いを活かした美しい高級な室内装飾です。戦前から伝えられてきた「宮殿張り」とか「ミシン張り」、「布団張り」、「釘張り」などと呼ばれる伝統的工法と、最近、ヨーロッパで流行し、日本にも取入れられた「近代どんす張り」と呼ぶ工法とがあります。

 

伝統的などんす張り

宮殿建築や国会議事堂などに用いられているどんす張りは、下地基材も特別 な木ずりを用い、幾層もの下張りを施した上に片毛の白ねるを張って下地とします。この上にどんすを張りますが、壁面 の幅が広い場合は、どんすをあらかじめミシン縫いしてはぎ合わせておきます。ミシン張りとはそこから出た言葉です。このどんすを上、下、左右の順に、たるみが出ないようよく引っ張りながら、アカ釘と呼ぶ真鍮の釘を打って留め付けます。釘張りもそこから出た言葉です。仕上げには釘留めした部分を覆うように飾りひもを回します。どんすを留め付けるのに、釘でなく、強力な接着剤を用いる方法もあります。

 

近代どんす張り

効率よくどんすを張る方法がいろいろ研究されていますが、海外メーカーが開発し、日本で行われているものに次の二通 りのものがあります。

 

硬質塩ビフレーム工法

下地の織物を留め付ける部分に硬質塩ビフレームを取り付けておき、下地と織物との間にクッション材を入れて、織物のへりを独特の工具で押し込んで留め付ける工法です。この方法は、織物を引き剥がして別 の織物を同様にして張ることもできる、張り替え簡単な方法です。近代ではほとんどかこの方法で施工されています。

 

ボール紙巻込み工法

下地と織物との間にクッション材を入れ、織物を留め付ける方法は、幅の狭いボール紙に織物のへりを巻き込み頭のない釘で打付けます。

 

布団張り

織物の紙裏打ちがない布や、布裏の塩ビレザーをどんす張りと似通った方法で壁に張る工法です。張り方は、下地材と上張りとの間に、ウレタンフォームとかラバーフォームなどのクッション材を詰め込んで、上張りの四周は鋲打ちして留め、膨れている中の部分には随所に飾り鋲を打って押さえる、椅子張りの技法を応用した張り方です。

 

塗装仕上げ壁紙

壁紙を張った上にペンキ塗りして仕上げる工法で、壁装業界では次の二通 りのものが行われています。

 

ガラス繊維織物・塗装仕上げ

ガラス繊維織物を下地基材に張り付け、その上に塗装仕上げする方法で、防火上の性能が認められていることから、内装制限のある建物の壁装に用いられます。

 

紙壁紙・塗装仕上げ

木片チップを挟みこんで張り合わせられた紙製の壁紙を、壁、天井などに張り、その上に塗装仕上げする工法で、ドイツのメーカーの製品が主です。